性役割をこなすことは家畜と変わらない サエボーグが作る新しい性

今日は5月6日。ゴムの日です。ということで、ラテックス製のスーツに身をつつみパフォーマンスを行うアーティスト サエボーグさんの作品をご紹介。あなたは何を感じますか?
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こんにちは、イライザです。今日は5月6日、ゴムの日です。 ということで、今回は、ラテックス製のスーツを自作しパフォーマンスをするアーティスト サエボーグさんの作品をご紹介。

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第7回大ゴム祭  筆者撮影

ゴールデンウィークにはレインボープライドもあり、LGBTに関するニュースも多く発信されています。 ただ、一方で性別における「**らしさ」という枠組みに息苦しさを感じ、女だから、男だから、という無意識の意識に疲れているという声は日に日に大きくなっているようにも感じます。

そんな中、彼女の作品を思い出しました。彼女はサイトで下記のように語っています。

「サエボーグの名前は本来の名前とかけてサイボーグ的な身体と重ねて合わせています。ゴムという人工的な皮膚を身につけ、自分の性別や年齢、様々な枠組みを超越した、人ではない何かになることに憧れているのです。ゴム製のスーツは汗だくになり、つらく息苦しいですが、パンパンに膨らんだゴムが隙間なく本来の身体を圧迫し、自分の体そのものになる感覚を得ることが出来ます。 自分ではないもの、自己を超越したものに憑依することができるのです。

私は、新しいジェンダーや自由な性を作るために制作しているのかもしれません。これらの一連の作品は、人工的な世界であることを強調し、ジェンダーもまた人工的なものであることを訴えます。人工的な環境で特定の役割をこなすことは、哀れな食用家畜と変わりないのです。」(サエボーグ、多摩美術大学芸術学科サイトより)

彼女のパフォーマンスは、豚や羊、女の子をデザインしたラテックス製のスーツに身をつつみながら行います。人工的に管理されていく家畜たちと、社会的に生きづらさを感じるジェンダーを重ね合わせた表現は、一見すると可愛らしい動物たちが愉快に動いているように見えますが見ているうちになんとも不思議な気分になっていきます。


サエボーグ「Pigpen」

「死ぬという役割のために生まれてきた豚達。その中でもお乳を吸うための陣取りの戦いがあります。うまくやれない黒豚が毎日見る悪夢のようなもの。そこに描かれる数奇な物語は切実な、もう一つの現実なのです。」(サエボーグ、ROPPONGI HILLS A/D GALLERY)

「Slaughterhouse」(屠殺場)や「Pigpen」(豚小屋)など家畜をテーマにした作品以外にも、第17回岡本太郎現代芸術賞展にて岡本敏子賞を受賞した「火」をモチーフにした「HISSS」というパフォーマンスもとても見応えがあります。

昨年、多摩美術大学で行われた講義にお邪魔しましたが、可愛らしい雰囲気からは想像もつかないほど、作品について語る姿は情熱的。「HISSS」について語っている時には興奮しすぎて息切れするほどでした。その爛々とした目と口調に思わず引き込まれてしまいました。

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多摩美術大学の講義の際に登場したサエポーク

なお、現在、岡本太郎記念館で開催されている「TARO賞20年/20人の鬼子たち」にて「Pigpen」の映像が上映されている他、ファッション誌Numero最新号でも彼女の作品が紹介されています。

 

そして、毎年5月にデパートメントHで彼女が主宰する「ゴム祭」が今回は延期となっていますが、そう遠くないうちに開催されるのでは・・?ゴム祭でお披露目される新作を楽しみにしていましょう♡


第7回ゴム祭 Kurageさんのファッションショーの様子(Kurage)

 


第7回ゴム祭の様子(フェチ東京

それでは、皆様素敵な1週間を。

【TARO賞20年20人の鬼子たち 概要】
会期:2017年3月12日(日)〜6月18日(日)
場所:岡本太郎記念館
参加アーティスト:
宇治野宗輝/梅津庸一/大岩オスカール/オル太/風間サチコ/加藤翼/加藤智大/金沢健一/キュンチョメ/斉と公平太/サエボーグ/関口光太郎天明屋尚/東北画は可能か?/ながさわたかひろ/西尾康之/村井祐希/山口晃/吉田晋之介/若木くるみ
http://www.taro-okamoto.or.jp/exhibition/index.html

iraiza