あなたはバーチャルセックスに勝てますか?「ネット風俗嬢」稼ぐ女性の共通点(後編)

「ネット風俗嬢」の著者・中山美里さんへのインタビュー後編では、アダルト業界で活躍している女性たちの共通点などを伺いました。

外見だけじゃない。生き残れる女性の共通点って?

みなさん、こんばんはイライザです。

「ネット風俗嬢」の著者である中山さんへのインタビュー前編では中山さん自身がなぜ性風俗ライターに身をおいているのか?などを伺いました。

後編では、アダルト業界を長く見てきた中山さんに、女性の「性」コンテンツや、業界で働く女性たちから学べることを教えてもらいましょう。

今よりさらに、モテる男性・モテる女性のもとに異性が集中していく・・・・

―――最近、視聴している女性が増えていますが、女性向けのAVっていつから出始めたんですかね?

女性向けAV自体は6,7年前ですかね。一番最初は10年ほど前に、長崎みなみさんという女性監督が撮っていたんですよね。女性目線でイケメン男優がでている作品で、当時のAVとしてはかなりマニアックな作品でしたけどね。

でも今では、女性向けの風俗もでてきていますしね。ただ男性向け風俗と比べて増えていないのは、男性よりも女性を性的に満足させるのが難しいという点があ りますよね。でも一番の問題はお金ですかね。風俗1回につき2万前後の価格を払えるくらい稼いでいる女性はまだまだ少ないですからね。

―――たしかにそうですよね。ということは、社会で活躍する女性が増えていけばいくほど女性向け風俗が増えていく可能性があるということですかね?

そうですね。昔と比べてそういった場所へ行くことへの抵抗も減ってきてますしね。昔はホストクラブでさえ抵抗感があったと思うんですけどね。今やホストク ラブは怖くてヤバイ場所ではなくなってきてますよね。それに最近では理解のある男性もいるようで、性感マッサージくらいなら行ってきてもいいよと言われた という女性もいましたね。

―――素敵な男性ですね。男女ともに性を消化するコンテンツ自体はどんどん増えていき選択肢は広がりますね。

ヘッドマウントディスプレイなどによるバーチャルセックスなども今後出てきますよね。男性版だと、ヘッドマウントディスプレイを装着してチャットレディを相手に・・・とかでてくるんだろうなと。

―――想像できちゃいますね・・・性的に完璧なモノをバーチャルで提供されてしまうと、もはやリアルの女性はいらなくなってしまいそうですね。男性はリアルに何を求めるんでしょうか・・・?

そうですよね。でも、それは女性も同じですよね。きっと、バーチャルの世界では得ることのできないような能力を兼ね備えた、より強い異性を求めるようにな り、今よりさらに、モテる男性・モテる女性のもとに異性が集中していくのかなと。そう考えると、そこはちょっと大変かもしれないですね(笑)出産という ゴールまでたどり着ける人は少なくなるのかもしれません。

この業界に入って「女性」を使うということも能力の一つだよなあと純粋に思えるようになりました

―――耳が痛いお話ですね。「ネット風俗嬢」のお話にもありましたが、コミュニケーション手法をはじめ、世の女性がチャットレディたちから学べることも多そうですよね。AV女優さんをはじめ、売りあげを伸ばしている人たちの共通点ってありますか?

たしかに、風俗業界で見た目もきれいで言葉もたくみな人は結婚も数多くしてたりします。子供も産んでますしね。43歳でも「私まだまだいけるとおもうの。 これで終わりだと思ってないわ」とご自身でおっしゃいますし、男性も手放さないですね。共通点はフェロモンです。そして男女ともに言えるのは、チンコとマ ンコが強い。365日何時間でもできてしまうバイタリティですよね。

―――フェロモンですね・・・なかなか習得は難しそうですよね。たしかに業界で働く女性は色気がありますよね。女性が業界の方たちから他になにか学べることはありますか?

色気というか「メス」って言う感じですよね(笑)私がこの業界にはいって一番よかったなあと思うのは、「女性」を使うことは能力だと理解できたことです ね。一般の社会でも女性が「女性」を使って昇進していく人っているじゃないですか、そのことを悪くいう人もいますが、「女性」を使うということも能力の一 つだよなあと純粋に思えるようになりましたね。好き嫌いは置いておいて、それも能力なんですよ。

―――すごくシンプルですよね。そういえば 著書の中で、チャットルームを運営している方が、お店で働いている女の子達には、お店をやめて外に出ても恥ずかしくない程度に礼儀作法を教えているという ような話がありました。業界で活躍している方は、やはりきちんとしている方が多いのですか?

まあ、人によりますよね。ただ、たとえばAVの現場では結局関係者に気に入られないと次の仕事をもらえないので、挨拶とか社会人としてのマナーは必要ですよね。そういう意味で長年活躍している人たちは、根の部分はおいておいて、仕事ができる人たちだと思います。

―――では、最後に中山さんの今後の展望とかってありますか?

そうですね。今、都築響一さんの「ロードサイダーズ」というサイトで『老遊女』という連載をしていて、AVや風俗で働く老女たちを訪ねて話をきいているん ですが、それが結構面白いんですよ。色んな人がいるんですが、70歳くらいになって旦那さんが亡くなって年下の彼氏ができて初めて性に目覚めたとか。話が ダイナミックなものが多くて。おばあさん友達に誘われておばあさんデリヘルで働いてたりとか。それ以外だと、そうですね、男性のストリップバーをもう一度 見たいですね。

―――おばあさんデリヘルってあるんですね。男性のストリップバーというと?

昔六本木に「J-Mens Tokyo」っていう男性のストリップバーがあったんですよ。鍛えられた体の外国人男性が踊っていたんですけど、今これを日本人男性でやったらいいとおもうんですよね。

―――たしかに需要ありそうですね。エロメンに黄色い歓声があがったり、女性だって美しい体をみてお酒のみたいですもんね。

ですよね。DMMの亀山会長あたりに相談したいですね。

―――出資のご提案ですね(笑)

お会いしたことないですけどね。

―――ご紹介いただきましょう。期待しています!今日はありがとうございました!

最後に、「ネット風俗嬢」で紹介されていたチャットルーム運営者の言葉を。

『最初は稼げたけど稼げなくなってきたんです』という子、結構いるんです。今アダルトチャットのなかには、かわいい子がいっぱいいます。その中で、稼いで いくにはどうしたらいいか?忘れちゃダメですよ。相手が人間だってことを。モニターの先にいるのは人間なんです。それを忘れた子は稼げなくなってきます。

キャバクラや風俗で『チェンジ』と言えない人が、ライブチャットだと落とせばいいから簡単にチェンジできる。だからこそ気を使わないといけない。モニター の先にいる人に対して。ライブチャットって、普段と同じ人と人との関わり合いが、モニターをとおして行われるだけなんです。

相手は同じ人間。そして、モニター超しだからこそ、より丁寧なコミュニケーションが必要。当たり前のようで難しいことをきちんとこなせる「ネット風俗嬢」たちは、きっとモニターの前じゃなくても有能に違いないですね。

さてさて淑女のみなさん、なんだかリアルの女性には辛い時代が迫っているようですが、有能な女性のもとへはいつまでたっても男性はやってくるそうですよ!

”有能な人になる”ってなかなか簡単なことではないですが、まずは目の前の男性を少しだけ気遣うことからはじめてもいいのかもしれません・・・だって、これからの時代、男は”完璧なコミュニケーションも備えた”バーチャルセックスを簡単に手に入れてしまうのですから。

ではでは、皆様一緒に自分磨きがんばりましょう。