「性病は言えない」が変わるかもしれない未来の診療って?

なかなか言えないデリケートゾーンの悩みを未来の医療が解決してくれるかも!「遠隔診療」についてききました。
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なんかかゆい・・ちょっとにおう・・・ 女性なら誰しもデリケートゾーンに違和感を感じたことがあるのでは?

でもデリケートゾーンの悩みって気やすく誰かに話せないし、病院に行くのも勇気がいる。ネット検索もできるけど、どれが正しい情報かわからなくて悪化してしまう。そんな話よく聞きますよね。

そんな中、医療業界で話題となっているのが「遠隔診療」です。

「遠隔診療」とは、医師がテレビ電話などの情報通信機器を活用して、離れた場所にいる患者の診察を行うことです。

そもそもは病院に通えない地域に住む人のために提供されていた「遠隔診療」ですが、適応範囲が改定され、各医療機関は居住地などにかかわらず遠隔診療ができるようになりました。

病院に行かなくても診療できる。あれ、これって実は女性にも嬉しい診療になるのでは?

ということで、今回は女性の健康とキレイを応援する「Rucora(ルコラ)https://rucora.com/」の運営や、医師にオンライン相談ができる「Dr.Photo(ドクターフォト)https://dr-photo.jp/」を企画している株式会社医薬情報ネット代表 金子剛章さんにお話を聞いてきました。

 

点から線へ。日常に潜む悩みを解決する診療へ

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–––医薬情報ネットについて教えてください

医薬情報ネットは「医療に携わる人に喜びを」というミッションのもと、医療業界の広告代理店業務や学会のデータベース提供、また医療と患者をつなぐソリューション開発としてメディア運用などを行っています。

–––女性の健康とキレイを応援する「Rucora」や、これから提供予定のオンライン皮膚相談サービス「Dr.Photo」について教えてください。

「Rucora」より先に「Dr.Photo」の企画を立ち上げたのですが、「Dr.Photo」は「片手で通える皮膚科」です。気になる箇所(皮膚)をスマートフォンなどで撮影してオンラインで医師に相談できるサービスです。「Rucora」は、「Dr.Photo」の情報発信・集客ツールとして、女性のデリケートな病気の不安や悩みに対して、医師が監修した記事で情報発信をしています。

–––「Dr.Photo」を企画した経緯を教えてください

これは未来の医療について考え企画したものです。現在、Apple Watchやウェアラブルデバイスの進化もありPHR(パーソナルヘルスレコード)と呼ばれる個人の健康データが記録されてきています。

かたや医療においては電子カルテなどEHR(電子健康記録)が進んでおり、近い将来これらが融合すると考えられています。

現在の診療は、病院に行ったタイミングで医者が診察をする”点”の治療です。これからは患者の健康状態をタイムラインの変化で見ながら診察をする”線”の治療になっていきます。

そして、その先には医者から患者へ診療に関するリマインドが届くような社会になると考えています。 そんな未来に弊社として何ができるかを考えた時に、各所を繋ぎあわせる「遠隔診療」事業に参入しようと思いました。

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–––「Dr.Photo」はオンライン皮膚科とのことですが皮膚科にした理由は?

まずは、スマホの写真等を活用するので、皮膚疾患であれば視覚情報でアドバイスがしやすいということです。

またアメリカで提供されている同様の遠隔診療サービスの担当者に聞いたところ、利用者の傾向として性病の相談が非常に多いことがわかりました。

–––やはり性病の需要は多いんですね。

そうですね。ただ当初、その遠隔診療サービスを性病向けとして提供していたそうですが性病患者はそれほどこなかったそうです。しかし、皮膚診療という風に打ち出し方を変えた途端に性病の患者が増えたそうです。つまり建前ですよね。

–––アメリカでも建前があるんですね。

みたいですね。そこから「Dr.Photo」より先に性病に特化したメディアとして「Rucora」を立ち上げました。当初は「Dr.Photo」のための集客ツールとして運営していましたが、やはり性病やデリケートゾーンに関する記事へのアクセスや問い合わせも多く、今後は美容も含め体に悩んでいる人たちへ専門家から適切な情報発信をしたいと考えています。

–––「Dr.Photo」のサービス開始はいつ頃を予定しているのでしょうか?

一旦、未定です。というのも、今自分が生きている環境において、そこまで遠隔診療が必要ないのではないか?という考えも出てきたんです。

–––え?

日本で考えた場合、対象疾患によりますが、医者と患者の数でいうと医者の数が足りてない状況です。

つまり2016年時点の遠隔診療においては、へき地を除いては遠隔診療は患者を増やすことになりかねない。現状、本当に医療を必要としていない人に対して提供すべきなのか懐疑的になりました。

ちなみにアメリカの遠隔診療サービスの方に伺った話だと、通院する場合に皮膚科で診療するための平均待ち時間は29日。日本だと最大で2時間程度。状況がだいぶ違いますよね。2時間で診てもらえるならそれでいいのではないかと。

なので、今は「Dr.Photo」の開始をストップしています。

でも、今後、インターネットを通じ医師に相談するのが普通の社会にはなるんじゃないかなと思います。なので弊社は、皮膚の遠隔診療に関しては時期を見つつ、「Rucora」を運営しながら読者や患者のニーズと向き合っていきたいと思います。

リアルな声は「セックス後 腹痛」「精液 飲む」「カラオケ セックス」

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–––「Rucora」はどのようなメディアを目指していくのでしょうか?

読者の医学知識を高めることで健康を促進できるメディアでありたいですね。医者が専門コラムや各記事の監修をしているので、安心できる情報にはなっているかと思います。

–––Rucoraの読者はどのような方ですか?

女性が7割ですね。やはりデリケートな心配事で検索して見ている人が多いです。流入ワードで圧倒的に多いのが「セックス後 腹痛」ですね。

–––なんか、すごくわかりやすいですね。

そうですね。この検索ワードは土曜夜と日曜夜にアクセスがかなり増えますね。その他だと「精液 飲む」「カラオケ セックス」とかですね。夏になると「性病 プール」とかも増えます。

–––リアルですね。とはいえ「みんな気になったり悩んだりすることは同じ」と思うと一人で悩んでいる人も少し元気になる気がしますね!ありがとうございました。

ちょっとしたことで不安になるデリケートゾーン。「私だけ?」と思っていると誰にも言えなくなっちゃいますよね。でも、同じことを悩んでいる人も多いので考え込まず誰かに相談してみてもいいのかも!

そして遠くない未来には、自宅でデリケートゾーンや性病について医師に相談できるようになっているかもしれません。

それまではネットで検索する場合は正しい情報を見分けるようにしつつ、何かあったら早めに病院へいきましょうね。

なお、ランドリーガールでは定期的に「Rucora」さんの性病に関する記事等を配信します。何かあった際のTIPSとしてご活用くださいませ。
女性の健康とキレイを応援する Rucora[ルコラ]
iraiza