半永久的に使える生理用品「月経カップ」って知ってる?
最近ちらほら話題になっている「月経カップ」。皆様ご存知ですか?
月 経カップ(げっけいカップ)とは、ナプキン、タンポンに替わる生理用品である。経血カップとも。英語ではMenstrual cup(メンストラルカップ)と呼ばれる。主にアメリカ、イギリス、カナダなどの英語圏で製造・販売されている。鈴の形をしていて、タンポンと同じように 膣の中に入れて使用する。天然ゴム(ラバー)、医療用シリコンなどの素材で作られる。代表的なものにKeeper(天然ゴム)、DivaCup(シリコ ン)、Mooncup(シリコン)などがある。
つまりナプキンやタンポンに代わる新しい生理用品です。形状としては、膣内に入れるシリコン素材のカップです。膣内に入れるというと、タンポンを想像してしまいますがタンポンと違い、カップ状の器になっており、膣内で血液を溜めることで漏れを防ぎます。
形 状もですが、シリコン製でできている「月経カップ」は洗浄しながら使うことにより、半永久的に利用できます。そのため衛生的な生理用品が手に入らない東ア フリカなどの発展途上国においては、NPO団体が経済的にも負担が少ない「月経カップ」を女学生に対して配布しているそうです。
月 経カップは、医療用シリコンで作られた生理用品だ。膣に挿入し、月経液を吸収するのではなく、その受け皿とする。総合的に見て、女性の体にとって非常に安 全な生理用品だ。体に有害な漂白剤や化学薬品が使われているタンポンやナプキンなどとは異なり、月経カップは女性の体に悪影響を及ぼすことがなく、毒素性 ショック症候群の危険はない。
さらに、月経カップは経済的な負担を軽くし、生理に伴うお金の心配から解放してくれる。毎月の生理用品代が不要になれば、女性たちは浮いたお金を自分や家族のために使えるようになる。
噂の「月経カップ」を2種類使ってみた。
「月経カップ」を使用するメリットは?
そんな「月経カップ」ですが、まだ日本では店頭で見かけることは少ないです。amazonなどで購入した方の感想をみるとメリットとしては下記があるようです。
①膣内で血液を溜めるため、血液が空気にふれないため生理特有の匂いがでない
②使用時は挿入している違和感がない。気にならない。
③繰り返し使えるためエコ&お財布にも優しい
④紙ナプキンによる肌荒れがない
などなど。
とはいえ、こればかりは使ってみないとわからないので、筆者も使用してみることにしました。使用した月経カップは、カナダ製「ディーバカップ」とアメリカ製「スクーンカップ 」の2つです。
アメリカ製「スクーンカップ 」サイズ1。サイズ目安は、「サイズ1」は出産未経験の方、または帝王切開による出産のみをご経験の方 。「サイズ2」は通常の出産をご経験の方(帝王切開は除きます)価格はamazonで4,600円前後。
サ イズの違いもありますが、同じ月経カップでも使用感が大きく異なりました。ディーバカップの方が全体的にフォルムが大きく、スティム(棒)の部分は短く、 シリコン素材は堅め。スクーンカップはディーバカップと比べると小ぶりで、スティムはかなり長く、やわらかいシリコン素材です。
折りたたんで挿入、いきんでとりだせ!「月経カップ」の使い方
月 経カップの使い方は至ってシンプルです。折りたたんで挿入。いきんで取り出す。これだけ。が、これが意外と難しい。大事なのは挿入。きちんと膣内で月経 カップが開かないと漏れの原因となります。慣れてくると膣の中でカップがポコっと開くのがわかります。様々な折り方がありますが、私はオーソドックスな2 つの折り方を実践しました。
他にも様々な折り方があります。難しい折り方の方が、膣内で綺麗にひらきやすいとも言われています。
装着方法のコツはこちらのサイトがすごくわかりやすいのでご参照までに。
月経カップの使い方(つけ方)〜図解〜 | 生理ラクラク!月経カップの使い方
格闘時間40分・・・難関は「取り出し」だった。
さて、上記の要領で3回の生理を月経カップで経験しましたが、最初の難関は月経カップの取り出しでした。自身が想像しているよりも膣奥へ月経カップがいっているために、”いきみかた”に慣れないと、なかなか月経カップが出てきません・・・。
トイレでうなり声をあげながら40分格闘の日々を3日ほど体験してわかったことは、焦って無理矢理棒をひっぱっても、指がいたくなるだけで出てこないとい うこと。つまり、焦らず深呼吸をはさみながら、ゆっくりいきむことが大切です。(出産したことはないですが、きっとそんな感じでしょうか。事前の練習です ね)
とりわけ、ディーバカップはサイズが大きく、棒が短いために取り出しが難しかったように思います。かなりの吸着力で膣の壁面にくっついているので、しっかりといきまないとなかなか下にさがってきませんでした。
個人的に習得したとりだせず焦ったときの方法は下記。困ったら試してみてください。
①体の緊張をほぐしながら、いきめ
②棒(ステム)を見つけたら、いきみながら、ひっぱり位置をさげる。
③カップを凹ませて空気をいれ、カップを細く変形させて取り出す。
楽な体位をとって(立ったままでも、トイレの上に座っても、しゃがんだ状態でのいずれか)、腹筋/骨盤筋を使ってお通じのときのようにいきんでください。 軸に届くまで親指と人差し指を膣に挿入してください。しっかりとカップの底を挟めるまで水平にそっと軸を引いてください。カップを取り出すには、そっとカップを締め付けて、シールを解放するために左右に動かしながら、少し横に曲げてください。
慣れればかなり快適!併用すれば漏れの心配もない
慣れるまでは苦労したものの、少し小ぶりな「スクーンカップ」を使用してからはコツをつかみ、取り出し作業も5分以内で終えることができています。ということで、今後も月経カップは手放せなくなりそうです。
ただもちろん、メリットもあればデメリットもあるので、月経カップを使うか悩んでいらっしゃる方はナプキンから月経カップに”全部変える”と決めなくても、状況に応じて使い分ければいいかもしれません。
☆メリット
①膣内で血液を溜めるため、血液が外気にふれないため生理特有の匂いがしない。
これが個人的には一番うれしいです。
②使用時は挿入している違和感がない。気にならない。
個人的にはタンポンよりも挿入感がないです。棒がついているものの、膣の中にはいっているので気になりません。
③繰り返し使えるためエコ&お財布にも優しい。
今まではナプキン+タンポンの併用で、毎月1000円くらいの費用がかかっていましたが、今は生理2日目に漏れを心配して薄いナプキンを併用するくらい。毎月多くて4枚使用するかしないかといった感じです。布ナプキンも購入したのでさらに減るかもしれません。
④紙ナプキンによる肌荒れがや、蒸れによる痒みもなくなる
⑤自分の血液量や状態を把握できる。
ナプキンに吸われた血液を見ていると、とても多いように思いますが、実際に月経カップで血液量を見るとそこまで多くないということを知りました。また粘度も把握できるため、自身の体の状態を知ることができます。
☆デメリット
①慣れるまでは着脱に時間がかかる。「いきみかた」を身につけましょう。
②きちんと挿入されてないと漏れる。きちんとカップが膣内で開いていないと漏れます。
③洗浄が手間。
カップを取り出した後に、カップを洗浄してから再度装着しますが、外出先だと洗面台で洗うのが難しいです。月経カップを2つ購入して持ち歩くか、ウェットシートで外出時は拭き取るようにすると便利です。
ちなみに筆者は、急いでいた際に棒だけを爪でひっぱりすぎた結果、棒がちぎれてしまいました。基本的に絶対でてくるので焦らない方がいいです。棒だけをひっぱるのはやめましょう。
カラダの事なので、メリット・デメリットも人それぞれですが、気になる方は一度試してみてはいかがでしょう?もしかしたら、毎月1回の手間や苦悩が緩和されるかもしれませんよ。
iraiza